何かが道をやってきて
詰め替えのハンドソープが切れかけていたので、夕飯の買い物をするついでに探しに行こうとした。それだけのはずだった。
続きを読むジョプリンのことは知らないけれど
多忙を理由にするのは悪い癖だけど、結局ジャニスのラストセールに行けないまま閉店の日が過ぎてしまった。
続きを読む受難ボーイ
シーズンにやや遅刻気味でやって来て、やる気を見せることで必死に遅れを取り戻そうと奮闘した健気な台風24号が、まさしく風のように過ぎ去った翌日の朝…に気付けていれば、もう少しタイムリーな面白さもあったと思う。
「面白さ」を主眼にしている段階で人生をおろそかにしていると言われがちだ。他人の不幸が蜜の味だというのなら、こっちから自家製蜂蜜を喰らわせに行ってやるぞくらいのガッツがある。なぜそんなものが自分に備わっているのか、歪んだサービス精神か、正気を維持するための安全弁か、神様が取り除きそびれた初期不良か。
そんなことはいい、台風の話だ。台風の日はほぼ外に出かけなかった。入っていた予定はすべて向こうからキャンセルとなり、出歩こうにも夜20時を過ぎれば交通機関も動きを止めている。実家に向かう最終バスが20:10に出るような田舎で育ったものだから、このくらいは不便でもなかった。とにかく雨と風の音に耳を塞ぎながら、とはいえ轟音の中で眠るには神経が昂っていたりもして、なんのかんので午前3時ごろまで起きていた記憶はあるのだった。
翌朝、寝ぐせのついた頭髪を洗い流そうと蛇口をひねったが、水しか出なかった。
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